最近スピーカーのリモコンの効きが悪くなっていた。

効き難いのは音量のボタンだ。一番良く使うボタンだから当然かと思った。
音量でも、ワンショットなら効くのだけれど、ボタンを押し続けて連続して音量を下げるという動作が出来たり出来なかったりしていた。電源 ON/OFF や消音など、ワンショットで機能するボタン類はどれも問題なく動作した。

少し前に同じ事を感じた時に、ボタンの接点にアルミ箔を貼り付ける対策をとっていた。
リモコンはボタンの裏側に導電性の物質が有って、基盤の上の間隔が空いたパターンを短絡させる事で機能が実行される。その導電性の物質では効きが悪くなった場合にアルミ箔を貼り付けるというのは、よく取られる対策の1つだ。( リモコン アルミ箔 で検索すると色々出てくる。 )
ただ、僕はアルミ箔を両面テープで貼り付けていた為か、ボタンを押す度にかかる力で徐々にずれる様になってしまっていた。そこで、今回は接着剤で貼り付ける事にした。

しかし、リモコンを元の通りに組み上げた直後はなんとなく調子は良いものの、すぐにいつも通り効き難くなった。もちろん、アルミ箔は頑丈に固定されている。
その後も、調子が悪い ⇒ 分解 ⇒ 掃除などする ⇒ 調子が良くなる ⇒ すぐに悪くなる を繰り返していた。

リモコンを分解してはアルコールで掃除したり、テスターで触れてみたり、ピンセットで短絡させてみたり、或いはボタンを押す場所・角度・力を変えるなど色々試してみた。何をやってもダメなので、「 もしかしてアルコールで掃除すると、基盤表面の大事な物質が剥げて余計に悪くしているのでは・・・ 」 とか 「 IC 自体に不具合が起きているのか 」 とか疑心暗鬼にもなったりした。

” 接点の状態が不安定で不具合が起きているのか ” どうか調べたい場合、基盤のパターンから銅線と半田でバイパスを作って、その先に機械式のスイッチを付けるのが一番ハッキリするのだけど、ちょっと面倒な作業なので手を出せずにいた。

もうどうしてもうまく行かないので、後日時間が有る時に筐体ごと刷新して全部機械式スイッチに置き換える改造をしようと諦めかけたその時、ふと 「 電池の寿命では… 」 という思いが頭をよぎった。

なんとも言えない不安に駆られながら、別のリモコンの電池を移植してみると・・・ありえないくらい元気に動作した…orz…。


交換させられた方のリモコンは、ワンショットですら動作しない。
スピーカーのリモコンは優秀で、少ない電池のエネルギーをなんとかかき集めて元気玉を撃っていたのだと思う。だから分解して休ませた直後は少し元気になったし、逆に通常はワンショットの動作しか出来なかったのだろう。


どうも、僕は思い込みが強くてよく失敗するのだけど、今回もやらかしてしまった。
中途半端な知識を振りかざして ” 電池を交換する ” という最も基本的な対処法を忘れてしまったのだ。実に愚か者だ。

でもまあ、自分がいつも通り愚か者だったというマイナスも、スピーカーのリモコンがこれ以上無く理想通りに動作するのが気持ちよすぎてどうでも良くなってしまった。