この記事は、ほぼ設定変更なしの状態で一つ絵を描いてみた感想を書いたものです。
ここに出てくるデバイス等の本来の実力を発揮出来ていない可能性が有りますのでご注意ください。

先日、ASUS T304UA-7200 ( パソコン )を購入しました。
気軽にお絵かきする事が目的です。

最初に描いた絵がこちらです。
ペンテスト
ソフトは CLIPSTUDIO PAINT PRO を使用しています。
正直に言うと、きっちり仕上げる所まで作業しようとは思えませんでした。


「 描きたい! 」 と思ったときにサッと起動させてササッと描ける環境が欲しいと思いました。
T304UA は 2in1 という種類の PC で、ノートパソコンの様な外観ですがキーボードを取り外してタブレットPCとして使うことも出来ます。
また、HDD を使用しないので通常の PC よりも起動が非常に早いです。
いつでもどこでも使えるタブレットPCをお絵かき専用機として使用すれば、僕の思う環境がそろうのではと思い購入に至りました。


ファーストインプレッションとしては、「 環境設定を詰めて、ある程度妥協もすれば良いお絵かきツールに化ける可能性が有るな 」 という感じです。

サッと描き始められる点に於いては圧倒的にデスクトップ PC よりも勝っているのですが、操作性についてはやはりキーボードショートカットを使うデスクトップ+板タブの構成には及びません。
この T304UA にもキーボードが付いていますが、タブレット状態で使用する時にはそもそもキーボードは使いませんし、ノートPC状態で使用する時でもキーボードとタブレットの位置がいつもと前後逆になるので使い辛いです。この点、別途無線キーボードを使用すれば解決するかもしれません。

その他気になった点を挙げます。

1、ペン操作からタッチ操作にすぐに移行出来ない
ペンで描いてからすぐに指で拡大・縮小などしようとしても反応してくれません。
正確には測定していませんが、2秒程度は無反応期間が有る様に思います。
これは既にどなたかが指摘されていたのですが、結構ストレスが溜まります。
このクールタイムの様なものは恐らく安定動作の為に意図的に設定されているのだと思いますが、PC なのか OS なのか アプリ なのか、そもそも変更できるのかはまだ分かっていません。

2、ガラス面の滑りが悪い
ガラス面の滑りが悪いので、タッチ操作やペン操作がし辛いです。
目視する限りではガラスは平滑に見えるのですが、恐らくミクロのレベルでムラが有るのでしょう。ペンがよく滑る所とそうでない所が存在します。
ただこれは、市販のフィルムを貼る事で大きく改善しました。
僕が購入したのは ClearView の
です。

3、誤タッチ操作
これについてはある程度想像していたのですが、意外と影響は少ないと感じました。
もし 「 誤タッチ操作で不必要な線が追加される 」 のであればかなり最悪だったのですが、現状その様な事はなく、ペン操作とタッチ操作できちんと動作が分けられているのだろうと思います。
現状微妙に鬱陶しいのは、ペンを持っている手を画面に置いた時にスクロールと誤判定されてキャンバスが移動してしまう現象が発生する事です。
世の中にはお絵かき用のグローブが存在する様ですので、それを使用すれば防げるかもしれませんが、「 気軽に絵を描く 」 という目的からは若干遠ざかってしまうかもしれません。


タブレット状態で絵を描いてみると、デスクトップ PC の様に 「 描く場所・体勢・タイミング 」 に縛られないという新鮮な感覚を覚えました。これは絵を描く事にとって大きなプラスだと思います。
ただ、操作性では明らかにデスクトップPC + 板タブに劣り、取り消しやペンの太さの変更以外にもほぼ全ての点でワンテンポもツーテンポも遅くなります。
絵を描く時にあまり設定を頻繁に変更しない描き方が出来るのであれば、現状でも快適に絵を描ける可能性は有りますが、僕はその様な高度な技術を持っていません。

これからカスタマイズして行く事で徐々に使いやすくなると思います。また、割り切りや描き方の変更など自分の方から合わせていく事も有ると思いますので、それらが進んだ先に 「 いつでもどこでもサッと 」 絵が描ける楽しい道具になる可能性が有ります。